
はじめに
毎年この時期になると、
「返信が来ない」「工場が止まっている」「船が出ない」
──そう、旧正月(春節)あるあるです。
ただし、旧正月は「中国だけの話」ではありません。
アジア各国で日程・過ごし方・影響範囲が微妙に異なり、2026年の貿易実務にも確実に影響します。
今回は、
- 旧正月の由来
- 各国の旧正月スケジュール
- 貿易実務で何に注意すべきか
を「みんなの貿易」らしく、現場目線で整理します。
旧正月(春節)とは何か?その由来を簡単に整理
旧正月とは、太陰太陽暦(いわゆる旧暦)に基づく新年のこと。
中国語では 春節(Spring Festival) と呼ばれます。
由来は諸説ありますが、
- 農耕の始まり
- 季節の切り替わり
- 家族・祖先を大切にする文化
が背景にあります。
現代では宗教行事というより、
「一年で最も重要な長期休暇」
という位置づけになっている国が多く、ここが貿易に効いてきます。
【2026年版】旧正月・春節のスケジュール(国別一覧)
※2026年は 2月17日(火)前後 が中心です。
🇨🇳 中国
- 公式休暇:今年は9連休
- 実質停止期間:前後2〜3週間は止まることあり。
- 工場・フォワーダー・税関まで広く影響
🇹🇼 台湾
- 休暇:約7〜9日
🇻🇳 ベトナム
- テト(Tết)と呼ばれる旧正月
- 休暇:7日以上
- 地方工場ほど影響が大きい 👉 人が帰ってこない問題、毎年発生します
🇰🇷 韓国
- ソルラル(旧正月)
- 休暇:3日前後
- 影響は限定的だが、物流は鈍る 👉 日本感覚に一番近い
🇸🇬 シンガポール
- 休暇:2日程度
- ただし中華系企業は実質長め
日本ではなぜ旧正月がないのか?(実は「なくなった」だけ)
結論から言うと、
日本に旧正月が「なかった」わけではありません。意図的に「やめた」**のが正解です。
日本でも、もともとは中国由来の旧暦を使い、旧正月を祝っていました。
それが変わったのは 明治時代 です。
ポイントはこの3つ
- 日本は1873年(明治6年)に太陽暦へ移行 → いきなり「明日から新暦ね」という、なかなか強引な変更
- 欧米化・近代国家化を急いだ → 暦を揃える=国際標準に合わせる、という判断
- 官庁・軍・産業の統一が最優先だった → 農耕中心の旧暦は「非効率」と見なされた
その結果、
日本だけが 「新暦の1月1日が正月」 という、アジアでは少数派の国になりました。
それでも残っている「旧正月の名残」
完全に消えたわけではありません。
- 小正月(1月15日)
- 節分・立春
- 農業・漁業の暦感覚
- 沖縄や一部地域の旧暦行事
つまり日本人は、
制度上は新暦、感覚は旧暦
という、二重構造で今も生きています。
(体調を崩しやすい時期が毎年だいたい同じなのも、偶然ではありません)
2026年の旧正月が「貿易」に与える3つの影響
ここが実務の核心です。
- 生産が止まる → 原材料調達も止まる
- 物流が詰まる → 春節前後で運賃が跳ねる
- 連絡が途絶える → メールもWhatsAppも既読スルー
つまり、
スケジュールが未確定なまま年を越す=詰み
という構造になります。
旧正月(春節)前後に、貿易担当者が必ず決めるべきこと
旧正月前にやるべきことは、実はシンプルです。
- どこまでを年内に確定させるか
- 止まる前提で在庫を持つか
これができている会社ほど、春節に振り回されません。
おわりに|旧正月は「事故」ではなく「予定イベント」
旧正月(春節)は、
突発トラブルではなく 毎年必ず来るイベント です。
2026年の貿易を安定させたいなら、
- 旧正月を「想定外」にしない
- 国ごとの差を理解する
- 決めるべきことを先に決める
これだけで、体感ストレスはかなり下がります。
「毎年春節で困っている…」
それ、準備不足なだけかもしれません。
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